こちらのブログもご無沙汰になってしまった。
ちょっと気が回らなかったのと、単純にネタがなかったというのもある。
久しぶりに書いたら結構なボリュームになってしまったことを、先に伝えておく。
今日、珍しく都内で用事があり、せっかく都内に出たから私が卒業した日本写真芸術専門学校の卒業作品展を見に行ってきた。

毎年見にきているわけではなく、今年は知り合いの男の子が通っていたから見に行くことにした。
彼も野球をずっと撮っている。
なので作品を見るのを楽しみにしていた(普段SNSをチェックしたりしないので、しっかり作品を見るのは初めて)。
上野の東京都美術館。
初めて来た。私らの頃は複数の会場で分散開催。私はみなとみらいギャラリーだった。

東京都美術館の中がとてもわかりずらく、場所を聞いて2階にあがった。
懐かしい人たちとの再会
受付に懐かしい顔があった。
私が学生の時からいる方で「純さん!」と声をかけたら、覚えていてくれた。遠目から私だと認識していたっぽい。すごい。もう学校にはずいぶん長く顔を出してないのに。
でも関わりは多かったので不思議はない。
私は卒業後1年間、教務で働いていて、その時ずいぶんお世話になったから。
少し話をして中に入る。
だいぶ学科の構成も変わったし、卒業して20年経つけど(今日もうそんなに経っていることに気づいて震えた)学生の作品たちはどこか懐かしいというか、時代が変わっても変わらない何かみたいなのがあった。
もうひとり、懐かしい人に会った。
私が教務で働いた時に学生だった、奥くん。
学校に残っていたのは知っていたけど、今は授業も持ち、立派な先生になってた。
かなり経ってるのにお互いにわかるって。見た目変わってなかったけど、なんかすごい。名前もすっと出てきたし。
こちらもひとしきり懐かしい話と近況報告をし、また学校に顔出すね、と別れた。
彼の作品は、私のやりたいテーマだった
だいぶ前置きが長くなったがお許しを。
知り合いの子は五島くんといって、全足利クラブの撮影を高校生の時からしている。長く撮っているからこその関係性って、写真を見れば一目でわかる。

彼の作品を見て1番いいなと思ったのは、選手たちの仕事をしている姿があったこと。
クラブチームだから、仕事をしている写真があることでよりプレー写真がリアルになる。みんなそれぞれが別の仕事をしていて、平日の夜とか週末に集まって活動するのがクラブチームだから。
実は私も社会人軟式の選手たちの「仕事をしている姿をおさめる」はずっと頭や心の片隅にあって、いつか実現したいことと考えていた。
大学生が社会人軟式を選ぶときに、仕事としてとか、職場ってすごく気になるし重要なこと。親御さんも心配なところだと思う。
だから普段はこうして働きながら、これだけのパフォーマンスで真剣に取り組んでるっていうのを見せたいなって。
いつか叶うかも……?
私の「いつか叶えたい」をすでにしっかりやれていたことに感心した。先生からのアドバイスもあったらしい。わかる。絶対仕事する姿はあったほうがいい。
撮影交渉は簡単には行かなかったようだが、とても価値ある作品になっているから頑張ってよかったね!!
五島くんのポートレートは少しの緊張感とたくさんの優しさを感じた。ポートレートこそ、カメラマンとの関係性がダイレクトに出るから。家族写真のような温かさもあったな。
とても好きな作品だったし、刺激ももらえました。見にきてよかった!ありがとう!
偶然の積み重なり
今日は日曜で、すでにスポーツ紙でカメラマンをしている五島くんはおそらく現場に出ているだろうから会場にいないよなと思っていたが、なんと帰り道でばったり会うことができた!
ポートレートあるのすごくよかったよ〜と言うのを伝えて、ひとしきり今のこととかこれからのことを話して、また球場で会おうと約束した。
五島くんは私のXをずっと見てくれていて、3年前、神宮大会の時に球場で声をかけてくれたご縁で知り合った。
そのときの話はnoteに残してある。

私がサンニッパを立ち上げた直後で、その頃は私は似顔絵風のイラストアイコンを自己紹介欄に貼っていた。それを見て雰囲気だけはわかってたみたい。勇気を出して声をかけてくれてありがとうって思ってた。
それから3年後、昨年の神宮大会でなんと再会した。それもカメラマン席で!
今日カメラ席で「ご挨拶いいですか」と声をかけられ……3年前、ここを見てくれてたカメラマン志望の子が神宮の前で「なおこさんですか?」声をかけてくれたんだけど、その子でした!お互い名刺見て「あ!」って。当時😷だったから顔もうろ覚えで。現場で再会は最高に嬉しかった!また会いましょう〜
— Naoko.T (@ntp_restart) November 7, 2024
この時に卒業作品展いつ?って話になって、予定が合えば必ず行こうと思っていた。
無事見に行くことができ、会って話すこともでき、3度目の偶然に感謝!
五島くんは、私が高校野球の仕事と自分で野球を撮る活動を並行してやっていることをすごくいいなと思っていてくれてて「僕も、自分の時間で撮ることは続けたいんですよね」と。
絶対にやったほうがいいよ!と力を込めて伝えた。

相乗効果でどんどん個性が出てくる
私が仕事で野球を撮るようになってから8年間はプライベートなんてなかった。昼夜バイト掛け持ちに週末は鬼師匠の元で撮影。
いつどこにいても(出張でも)電話が鳴るかもしれなくて、片時も携帯を手放せなかった。
もうね、時間もなかったけど常に気を張っていて、全く余裕がなかった。カメラマンとして独り立ちするために人生の全部を捧げていた感じ。
でもいまはそういう時代じゃなくなった。
仕事で撮る野球と、自分の時間で撮る野球は相乗効果しかない。
いくら失敗しても撮り逃してもOKな自分の時間は最高の実験の場で、ここでいろいろ試して仕事に還元したり、仕事での技術を自分の時間でフル活用したり。
私は両方やることで自分の「色」というのがはっきりしてきたから、どっちもあってよかったなって思ってる。
人から求められるものに応える力は、自分の時間で撮るときも想像の幅を広げてくれる。撮ることを仕事にしてよかったのは、制限された中でベストの作品を作る経験を積めたことかなって思う。
気になった他の作品たちをご紹介
気になった作品たちを通じて感じたのは、私は「物語が見える作品」が好きだってこと。
自らの祖母を撮った写真、ダウン症の弟の写真。家族との関係性やストーリーが見えるとグッと来るものがある。
だから私も野球を撮るとき、ストーリーに思いをはせてカメラを向けているんだろうな。


次に紹介する、レタッチゼミの子の作品は視点がまずおもしろかったし、腕もすごかった。
自分の幼少期の写真に、今の自分を登場させる、というもの。レタッチの技術すげー。フィルム写真の質感とか、馴染みすぎて合成とは思えない……。

スポーツの写真は圧倒的にバスケが多かった。
中でも「バスケの写真はシュートやドリブルが多いけど、私は違う視点で……」と説明が書かれた彼女の写真には、自分と通ずる何かを感じた。わかる。すごくわかるよ!

テニス選手として立てなかったコートに、カメラマンとして立つことができたという方の作品も圧倒されたな。自らの人生の背景がすごいから、その思いが全部写真に出てた。

以上が、印象に残った作品たち。
いやほんとみんなクオリティ高くて驚く……カメラの進化もあるけどさ。おそらく「人の写真を見る」ことが日常でなされている時代に育っているから、引き出しが多いのかもしれない。
20年前、今の私は想像つかなかった
私はいま撮ることを仕事にしているけれど、卒展をやった20年前は写真の仕事するなんて考えてなかった。
そもそもカメラマンになろうとして入学したわけではなく、ただ自分の思うように撮れないもどかしさを解消したくて学びたいだけだったから。
卒業後もその学んだ成果を持って撮り続けようとは思っていた。
ただ、もう少し広い意味で写真に関することを学びたくて1年間教務で働くことにした。第一線で活躍する先生たちと時間をともにする意味って大きいだろうなと感じていたし。教務で働く1番の決め手は学校の機材を貸してもらえることだったけど。
教務での1年は夜間部もある学校だったから早番と遅番があり、授業のない日も暗室やスタジオ、機材の貸し出しもあったから休みも確か週1とかで、渋谷まで2時間かけて通うのも大変だった。
学生の時は夜間部だったから夕方授業、その後朝までバイトって生活をしていた。
そこから教務に入り急に朝方の生活。体内で時差が起こったのか生理が来なくなったり、頭痛が止まなくなったり……いま思えばだいぶやばいことが起こっていた(笑)
けれど1年間やり切ったあの時間は学びがすごく多かったなって思う。
私はなんとなく導かれるようにカメラマンになった。
きっとあの展示の中で、今の時点でカメラマンなんて考えてなかったとしても、私と同じような子もいるだろうな〜なんて考えたらすごく面白かった。
いまはカメラマンにならなくてもSNSなどでたくさん作品を見てもらえて、いいねと言ってもらるから、どんな学生生活なのかなって少し想像してみた。あえて学校で学ぶ必要性とかね。もうSNSで満足してる人もいるのではとか。
でも、卒業作品展を見る限り、ツールが増えたとて、20年前の自分たちとあまり変わってないのかもしれないって思えた。
作品たちから伝わったのは満足感ではなく、これからへの希望と期待だったから。

上野からの帰り道で今日思ったことをメモアプリに書いていたら「あ、これブログに書いておこう」って思ったので久しぶりに更新している。
私自身、カメラマン生活18年にして、結構大きな転換期がきている感じなので、このブログがどうなっていくのかというのも自分で楽しみにしていたりする。
そしてNaoko.Tという名前で活動を初めて、今年で10年の節目というのもあり、何かやろうとは考えてる。後輩たちの初々しいエネルギーをすごく感じて、気持ちが高まった。
今日の記事が今後のきっかけになるといいな。